夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回の報告は、運送会社勤務のご主人(43歳)。奥様(40歳)とは今年で結婚10年目です。
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10年目は「錫婚式」というらしいんですが、今年の結婚記念日は、小学生の息子を、近くに住む妻の両親に預け、2人っきりの夜を過ごすことにしました。「アナタと結婚してよかった」「僕も幸せだよ。感謝してる」ワインで乾杯です。「今夜は久しぶりに燃えたいわ。だからあまり飲み過ぎないでね」上目遣いの妻。うん、待っておけ!
そして1時間後。「オイ、飲むのはもうそれぐらいにしておけよ」「もう一杯! めでたい夜なんだから」グデングデンの妻。ベッドに運ぶと、真ん中に大の字に寝て大イビキです。
「何が『燃えたいわ』だよ」気持ちを抑え、ベッドの端に体を丸めた僕。やっと眠りについた途端、「やった!なでしこゴール!」寝言と共に、妻の右足キックが僕に命中し、ベッドから転げ落ちてしまったんです。
頭に来て、妻の体を揺り動かすと、「イヤだァ、襲わないで~」って、誰が襲うか!「勘違いするな! お前のこの右足がオレの……」と、妻の右足を持ち上げようとすると、「ブリッ!」発せられたのは大音響のオナラ!
あ~、怒る気にもなれない。別の部屋で寝るからな。さよおなら!
※週刊ポスト2011年12月2日号