年を重ねていくと、女性の体づくりは、「スタイルが良くなりたい」なんていっていた若いころよりはるかに切実。だが、70才を超えても、肌はつやつや、放つ色香も、以前と変わりないのが歌手の五月みどりさん(72)だ。
彼女のステージは、客席に降りてのファンとの交流がお楽しみのひとつになっている。
「それでも、50代のころから、時折、体力が衰えたなあと感じるときがあります。特にステージで歌って客席に降りて、歌いながら階段を上って舞台に戻ると、はあはあと息が上がってしまって…」
ジョーク交じりに「ちょっと待ってね」と息を整えて、なんとかやり過ごすのだが、階段を上がるときに足がスーッと上がらず、もたついてしまうときもあるという。
そんなときでも、慌てず騒がず「何年かに1度めぐってくるもの」と肯定的にとらえて、いつも寝る前にやっている“2分間体操”を入念にやる。ベッドの上に仰向けになって、手足を思い切り一直線に伸ばして、指先をそらしたり、天井に向けたりする体操を繰り返す。
「6年ほど前からやっています。簡単で私にもできそうと始めましたが、足腰を伸ばすのって本当に気持ちがいいんです。器具などなくても、旅先でも、これならどこでもできますから」(五月さん)
体形維持のために、なるべく午後6時以降は夕食をとらないように心がけている。朝食まで15時間程度空くときもあるが、お腹がすいて食べるのを習慣づけると、これもまた気持ちがいい。
五月さんの目標は「いつまでもドレスを着てハイヒールを履いてステージに立っていたい」ということ。
「以前、テレビ番組で1分間に逆上がりが何回できるか、に挑戦しましたが、記録は0。でも果敢に挑戦する意欲がいいとほめられました(笑い)。逆上がりはだめでも、腕立て伏せは10回はできます。これで腹筋、背筋が鍛えられる。駅を歩くときは、ホームの線の上をモデルのように足を交差させて歩いて、バランス感覚を磨いています。何もしてないつもりだったのに、私って意外にやってたのね、ウフフ」(五月さん)
※女性セブン2011年12月8日号