12月を目前に寒さもいよいよ本格化し、どうしても食べたくなるのがおでんだが、冬でも暖かい南国・沖縄でのおでんはどういうものなのだろうか。おでん研究家の新井由己さんはこう話す。
「実は沖縄は全国ベスト10にはいるほどおでん屋さんが多く、テビチという豚足をタネにしています」
また、沖縄以外では、こんな風変わりな食べ方をする地域もあるという。
「静岡では、夏、おでんとかき氷を交互に食べるという変わった食べ方がありますし、九州の小倉のおでん屋台では、お酒の代わりにおはぎが売られています」(新井さん)
日本各地で広く愛されているおでんだが、実はその人気は国内だけにとどまらない。新井さんはこう説明する。
「韓国と台湾には意外とおでん文化が浸透しているんですよ」
新井さんによると、台湾のコンビニでもおでんは売られていて、日本と似たようなおでんダネが揃っているそうだ。
「“テンラージャン“という現地のチリソースをかけて食べるのが一般的で、これがケチャップみたいでなかなかおいしいんです」(新井さん)
また、韓国でもおでんが広く浸透していて、街なかにはおでんの屋台も。
「韓国の食文化では汁物が欠かせませんから、おでん屋さんでも鍋からつゆを自分で自由にすくえるようになっているところが多いですね。おでんダネに関しては、練り物ばかりという感じで日本のおでんに比べると少し地味かもしれません。ピリ辛のしょうゆだれにつけて食べることが多いです」(新井さん)
※女性セブン2011年12月8日号