同窓会の幹事業務を代行するサービス会社・「同窓会本舗」によれば、震災後、同窓会の依頼件数は今年2月までの半年間と4月からの半年間を比べると、216%増になっており、“旧友”との繋がりを大切にする人が増えているという。
SNSなどネット上で繋がることは気軽で簡単だが、実際お金や手間、時間をかけて集まるとなると大変な労力だ。
同窓会の成否は幹事の腕にかかっているといっても過言ではない。前出同窓会本舗」を主宰するアラッドブラザーズ社長・荒瀧智範氏によれば、意外にも幹事向きなのは学生時代にリーダー格だったようなタイプではないという。
「幹事というと学校やクラスの中心人物を想像しがちですが、その人が全員と仲が良かったとは限らない。『あの人が幹事なら、周辺のグループの人しか来ないのでは?』と敬遠する人も出てくるからです。むしろあまり色の濃くない人のほうが参加率が高まるケースがありますね」(荒瀧氏)
昔苦手だった同窓生が幹事をしていると、二の足を踏む人も出てきてしまう可能性もある。そうならないためには、幹事の人数を増やすのが重要なポイントだ。
「発起人はクラスに1~2人いるといいですね。生徒会長やヤンチャだった子など、タイプと男女をまんべんなくというのが成功させるコツです」(前出・伊丹氏)
例えば案内状に発起人一同として10人が名前を連ねれば、「あいつが発起人なら、○○も来るかな」と思うなど、出席へのハードルが低くなる。
同窓会への参加率は、当然、世代によっても違ってくる。
「50~60代でいえば、案内状を送付した人数の2割5分も集まれば成功といえます。20代前半は5~6割、20代後半~30代で4割、40代で3割といったところです」(荒瀧氏)
※週刊ポスト2011年12月9日号