主演映画『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』が、12月3日に公開を控える俳優の三浦友和(59)。今作の公開に合わせ、初の自伝『相性』(小学館刊)も上梓し、少年時代からの軌跡や、これまで語られることのなかった、結婚秘話や妻・百恵さんへの想いも包み隠さず明かしている。
芸能界引退以来、31年もの間復帰することなく家庭を守り続けている百恵さんに対して、三浦は3つの約束があるという。1つは「禁煙を守る」、2つめは「浮気はしない」、そして「ズルい生き方をしない」─―とりたてて話し合いをしたわけではないが、「何が2人にとって大切か」を確認し続けた31年間だったという。
そんな円満な夫婦生活を通して「幸せは自分たちで作るもの」という、三浦家の流儀も著書には綴られている。三浦が語る。
「晩酌の時間なんかもそう。食事に合わせて酒を飲み、1~2時間かけて夫婦でゆっくり過ごす。結婚以来、変わらない僕たちのスタイルです。でもべらべら話をしているわけではなく、1時間あったら5分くらいしか話をしていないかもしれないな。僕はバラエティ、妻はドラマが大好きなんですが、テレビを観ながら『なんだかこの人、眉毛の描き方がヘタだね』とか(笑い)、他愛もないばか話も幸せな時間です」
夫婦生活の幸せの秘訣があるとすれば、半分は自分のために、もう半分は身近な人のために生きることなのではないか、とも。
「人生には、まだまだ色々なことがあるでしょう。その時々に気持ちのリセットをすることも大事だと思います。僕らが節目の結婚記念日に指輪を作るのも、『ここからもう1回』という意味なんです」(三浦)
映画では、定年を迎えた夫婦の再出発が描かれている。すでに長男はミュージシャン、次男は俳優として自立。再び、夫婦水入らずの生活を送る彼自身もまた、ここから続いていく人生に可能性を感じていると笑った。
【プロフィール】
三浦友和(みうら・ともかず)俳優。映画『伊豆の踊子』ではブルーリボン賞・新人賞を受賞。以降様々なテレビドラマや映画で活躍。12月3日より映画『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』が全国ロードショー。著書『相性』が小学館より発売中。
※週刊ポスト2011年12月9日号