ここ数年なかったほどの高視聴率を継続しているドラマ『家政婦のミタ』(日本テレビ系)だが、ヒットの要因のひとつに、物語の舞台となる阿須田家の4人の子供たちの好演があるという。なかでも注目を集めているのが長女・結を演じる忽那汐里(18)だ。
2006年8月、13才のとき、上戸彩(26)らを輩出した『全日本国民的美少女コンテスト』で審査員特別賞を受賞し、芸能界入りした結役の忽那汐里。父親の仕事の関係でオーストラリアで生まれ育った帰国子女だ。
2007年、『3年B組金八先生』(TBS系)に帰国子女の生徒役で出演したが、初めはちょっと変わった日本語を話していたという。
「“おはようございますでございます”“マネジャーがそう申しておりました”なんてね(笑)。でも、それがウケて共演者やスタッフからかわいがられていましたよ」(テレビ局関係者)
その後、必死で正しい日本語を覚えようと努力を重ね、スタジオに通う片道2時間の電車の中でも、日本語のテキストで猛勉強。その一生懸命さに心を打たれ、金八先生役の武田鉄矢(62)が熱血指導を行ったという。
「女が良いと書いて『娘』とか、女が家にはいると『嫁』とか、興味を持って覚えやすいように漢字のうんちくを交えて教えていました。演技の面でも、“英語をしゃべる感覚で日本語を話すと、早口になるから、ゆっくりしゃべること。語尾をちゃんというとセリフがわかりやすく伝わる”などと指導していました」(前出・テレビ局関係者)
そんな“金八語録”を一語一句メモしていたという忽那。半年後に『金八先生』が終わるころには、演技も日本語も、みんなが驚くほど上達していたのだった。
その後、ポッキーのCMで一気にブレイクすると、映画『BECK』、ドラマ『メイちゃんの執事』(フジテレビ系)など話題作に次々と出演。大河ドラマ『江』では千姫を演じた。今回の『ミタ』も子供たちのなかで、唯一オーディションではなく選ばれた。それもこれも、金八先生の熱血指導の賜物だった。
※女性セブン2011年12月22日号