昭和44年の放送開始以来、42年にわたって親しまれてきた時代劇『水戸黄門』(TBS系)が12月19日ついに最終回を迎える。日本人なら誰もが知っているこのドラマには、入浴シーンの“お約束”があった。
由美かおる(61)は1986年から2010年まで「かげろうお銀」(16~18部)「疾風のお娟」(29~41部)として25年にわたってレギュラー出演し、番組を華やかに盛り上げた。
入浴シーンは、1986年4月の“初風呂”から計200回を超え、中高年男性から絶大な人気を誇った。
「何度か入浴するうち、深夜番組で『由美は何時何分にお風呂にはいるか?』というクイズが出たんです。それを見たプロデューサーから『そんなに話題なら毎週はいって』といわれまして。一日の仕事が終わってほっとして番組を見る皆さんにとって、清涼剤のような癒しになればと思っていました」(由美)
入浴シーンの撮影には毎回1時間ほどかかる。プライベートの由美はすぐ湯あたりするため“カラスの行水”だというが、撮影中はスタッフが熱湯や冷水を注ぎ分け、絶妙の湯加減を保った。おかげで演技はスムーズだったが周りのスタッフは男性ばかり。200回お風呂にはいっても羞恥心は消えなかった。
「ベージュの水着をつけていたけど、毎回恥ずかしかった。入浴シーンの撮影になると、なぜか急にスタジオに男の人が増えたことも…。最後まで緊張が解けることはありませんでした」(由美)
現在もほっそりとしてスタイル抜群の由美。86・58・86のプロポーションは16才のころから変わらないという。“奇跡の61才”は、どう美貌を維持しているのだろうか。
「入浴シーンがあるからといって体形に気を使ったことはありません。毎日やっているのは西野流呼吸法だけ。毎日実践しているので体重計に乗る必要もないんです。大切なのは気持ちです。年齢を重ねると若さはなくなりますが、それは内面で補える。絶えず何かに向かって情熱的に生きることが若さや健康の秘訣だと思います」(由美)
25年間出演した『水戸黄門』は終了するが、これからも由美は前を向いて歩いてゆく。
「長くかかわったドラマが終了するのは寂しいですが、何事も終わりがあれば始まりがある。いちばん大事なのは何事も新しい気持ちでチャレンジし続けること。私、入浴シーンも毎回初めてはいるような気持ちで臨んでいたんです(笑い)」
※女性セブン2011年12月22日号