本誌記事で発覚した、内柴正人容疑者(33)の「未成年女子学生セクハラ事件」は、金メダリストが逮捕されるという前代未聞の事態に至った。
「(セクハラ疑惑は)事実じゃない。事実だったら、こんなとこ(自宅)にいないでしょう。(俺も)困ってるんですよ」
内柴は、逮捕の1か月前、本誌の直撃に対して自宅前でこう答えていた。おそらく自分が逮捕されるなど夢にも思っていなかったのだろう、その表情には余裕すら感じられた。
大学が調査委員会を設置し、セクハラ疑惑に関する調べの真っ最中だった11月9日。午後10時過ぎ、内柴が地元のバーから出てきた。Tシャツにジーンズのカジュアルな格好で、相当酔っているのか顔を真っ赤にし、千鳥足。横には7歳になる息子と後輩らしき男性、そして内柴の愛妻とは違う、20代くらいの若い女性の姿があった。
一行は道路を渡ろうとしていたが、内柴が突然、女性の後ろから抱きついたために、女性がよろけて車にひかれそうになる。ようやく、通りを挟んで反対側にあるレンタルビデオ店の駐車場に着いても、内柴は女性にじゃれついて大はしゃぎ。周りでは車が出入りしているので、見ていて非常に危なっかしい。通行の邪魔になり、何度もクラクションを鳴らされていた。
その後、店に入ると内柴はさらにヒートアップ。連れが2階に行くと「まじ~」と大声をあげて店内をドタドタ走って追っかけていく。しかし地元では顔の知れた有名人で、柔道金メダリストとあってか、周囲は注意することもできず、眉を顰めるばかりだった。
それから一行は隣のコンビニに移動。そこに駐車してあった愛車のアウディに乗り込むと、そのまま発進して夜の街へと消えていったのである。
一方、内柴が出てきた後、すぐに前述のバーに入った記者は、まだ片づけられていないテーブルの上に、彼らが飲んだと思われるドンペリや赤ワインの空きビンを発見した。
※週刊ポスト2011年12月23日号