国内

「ただちに影響はない」発言の枝野氏のツラの皮は結構分厚い

鳩山、菅、野田と続く民主党政権では失言、妄言、暴言が繰り返された。その発言を振り返ってみよう。

震災と原発事故で傷ついた日本人に、これでもかと不安を与え続けたのが、今年の流行語大賞候補にも挙げられた、「ただちに影響はない」という、枝野幸男・前官房長官の繰り言だろう。

「結局、枝野さん自身が最後まで核分裂のことも放射能のことも理解していなかった。だから、同じフレーズを繰り返すだけで、国民の不安を拭えなかった」(当時の官邸スタッフ)

その裏で枝野氏は、本誌がスクープして世に知られるまで、放射能の拡散予測データ(スピーディ)の存在を隠し続けていた。国民に重大な被曝危機が迫っていることを知りながら、「ただちに影響はない」と発言したとすれば、それは、“健康被害が出るとしても先のことだろう。オレの責任にはなるまい”という意味だったと疑われても仕方ない。

その枝野氏が、野田内閣でシレッと原発行政を担当する経済産業大臣に収まるのだから、彼のツラの皮は、原子炉の格納容器より分厚い。

親分だった菅直人・前首相の「オレは原子力にはものすごく詳しい」「東日本が潰れることになる」ほか、数々の舌禍、暴言、妄言とあわせて、政府首脳の言葉が実際の放射能より深く国民を傷つけたという稀有な失政は、長く政治史に留めておくべきだろう。

※週刊ポスト2011年12月23日号

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