2001年元旦の26億5000万通をピークに、年々配達数が減少している年賀はがき。メールでの挨拶ももちろんいいけれど、やはり、それぞれに心のこもった年賀状を手にするとうれしいもの。そこで、毎年たくさんの年賀状を書き、かつもらっている有名人たちに、“自慢の一葉”を見せてもらった。
まずは流通ジャーナリストの金子哲雄さん(40)。毎年400枚もの年賀状を、クリスマス以降に作り始めるという「年賀状作りが趣味」の金子さん。
「小学生のときに“年賀状は除夜の鐘を聞きながら書くもの”と聞いて以来、ひと言必ず添えてる手書き部分は年を越すときに書いてます。プリントゴッコが好きだったんですが、販売終了が寂しいですね。ぼくは年間ほぼ2500枚の写真を撮影するのですが、自分の1年を写真でお伝えするために年賀状の写真選びはこだわっていますね」
金子さんは仕事用の年賀状とプライベート用の年賀状を使い分けている。2012年の仕事用年賀状には、新大阪駅構内の串揚げ店、ニューヨークのスーパー、アップルストア、福岡・玄界灘の刺し身の写真の掲載。いずれも「散財したスポットです(苦笑)」とのことだ。
次は、宮城県出身のお笑い芸人・狩野英孝(29)。3月11日に発生した東日本大震災では実家の神社も被災。東北を支援するための募金活動なども行っているという。
「フレーズとしては、2012年は“おめでとう”という言葉よりも“力を合わせて”や“力になれるように頑張ります”というフレーズを使いたい」と語る狩野。
「(実家が)被災したことも含め、来年も頑張ります、よろしくお願いします、ということで年賀状を出したいと思います。年の“節目”をきっかけにして、前向きになれるメッセージを発信したいです」。
募金活動などを通じて、芸能界に仲間や友達が増えた“絆”の年でもあった。
「事務所の先輩のバカリズムさんからは、毎年楽しい絵の年賀状のお返しがあるので楽しみにしているんですが、なぜか、いつも直接渡されます…」
ちなみに、年賀状のキメ写真は「たまにふと恥ずかしくなるときもありますが、毎年、自分で写真店に行ってプリントしてもらいます」とのことだ。
最後はお笑いコンビ・アンガールズの山根良顕(35)。毎年“シンプル”を心がけているという山根は、得意の毛筆で、干支の文字を書くことが多い。毎年12月に行われる恒例のトークライブに来てくれたファンには、手書きの年賀状を出すという。
「この地名、なんて読むんだろう?と思いながら、住所も名前も筆ペンで一字一字手書きで送っています。ファンのかたも含め、合わせて毎年百数十枚書いています。そのなかで友達は数枚。いや、友達が少ないわけではないです。普通です」
2012年の年賀状に書かれているのは干支の「龍」という文字。
「龍という字は勢いがあるので、ポイントはかすれ具合。兎だったらかわいい感じとか、その漢字のイメージを膨らませて書きます」
※女性セブン2011年12月22日号