何かと行事の多い年末年始だが、47都道府県それぞれの土地で独自の習慣・文化があるという。その土地の人にとっては常識と思っていても、外からみると驚き! なんてことも少なくないはずだ。
たとえば、岐阜県出身の夫を持つAさん(38)はこんなエピソードを語る。
「私の夫は飛騨高山の出身。年末に行って驚いたのは大晦日の夕食がやたらと豪勢だったこと。この地域では『年取り』といって、大晦日に家族でそろって食事をするのだけれど、元日よりも大晦日が大切らしく、出世魚であるぶりや煮いかなど20種類近くもごちそうが並ぶの。嫁としては料理を手伝わなければならないのだけど、料理が苦手な私はここ2~3年は理由をつけて帰ってません」
静岡県出身のBさん(45)からは、こんな体験談。
「私の実家は静岡県河津町。ここの来宮神社に伝わる『鳥精進・酒精進』という風習があり、12月18日から23日まで、町民は鶏肉、卵、酒を断ちます。夫を連れていったのは、この期間中。夫は気を使って、父が大好きな日本酒を買って行ったのに、父は断固として飲まないものだから、なんか気まずい感じに」
さらに三重県でのこんな風習に驚いたのはCさん(50)だ。
「昨年末、旅行で三重県津市へ。ちょうど仕事納めの日でしたが、はいった飲食店では、なぜかみんなうなぎを食べている。街でもうなぎ店だけが込んでいるので、不思議に思ってお店の人に聞いてみると、津市では仕事納めの日にうなぎを食べる習慣があるのだとか。『豪華なものを食べて一年を締めくくろう』という理由だそう」
これらの風習はほんの一部。日本各地には、知られざる変わった習慣がまだまだありそうだ。
※女性セブン2011年12月22日号