世界三大美人の一人に数えられ、『古今和歌集』にも登場する歌人・小野小町と縁の深い京都の寺院・隨心院(京都市山科区)お墨付きの「ミス小野小町」が銀座のど真ん中に降り立った。
隨心院執事長の亀谷英央氏は、「小町の出自や生涯は謎に包まれていますが、本院には小町の遺跡や伝承が数多く残る。宮中に仕えた後、本院がある地に住み余生を過ごしたともいわれています。その縁から、このコンテストを開催しています」と語る。
小町の恋話も、この寺には伝わる。「100日間、私の元へ通ってくれたら貴方の想いのままになります」と小町からいわれた深草少将が、雨の日も雪の日も通い続けるも、99日目に病で亡くなってしまう「百夜通い」という話だ。この話は後日、観阿弥・世阿弥によって『通い小町』という能の演目になるのだが、隨心院でも「はねず踊り」として語り継がれている。
その「はねず踊り」のPRにやってきたのが、藤岡茜さん(20・写真右)と中川円さん(23)のミス小野小町たちというわけ。
藤岡さんは、大学3年生。「就職活動とミス小町の両立は大変やけど、がんばります」。中川さんは会社員で「自覚と誇りを持って励みます。まだ会社に報告していないので、まずはそこからかな(笑い)」。
次回のはねず踊りは2012年3月25日に行なわれる。
撮影■ヤナガワゴーッ!
※週刊ポスト2011年12月23日号