デジタル時代のいま、手書きの家計簿『つけるだけで「節約力」がアップする家計ノート』(細野真宏・著=以下「家計ノート」)が売れている。2009年の発売開始以来、1か月で完売を記録すると、翌年も完売し、今年も前年比140%の売り上げでまもなく完売となっている。
同家計簿を使っている茨城県つくば市在住の桑原若菜さん(45才・仮名)は「家計簿をつけて、自分がいかにバーゲンセールに弱いのかを実感しました」と語る。
桑原さんは4人家族。夫は単身赴任中で、一家の家計はパート主婦の桑原さんが切り盛りしている。長男が大学受験を控え、教育費の負担アップが見えてきたのが2011年。やりくり上手を目指して、年の途中ではあるが、7月に『家計ノート』を開始した。
「それまではレシートをノートに貼っていき、家計の管理をしていたのですが、ただの自己満足で終わっていて、節約に結びつけることができていなかったんです」(桑原さん)
『家計ノート』をつけて1か月後、自分の買い物を振り返ると、無駄がたくさんあることがわかってきた。
「ドラッグストアで洗剤などの日用品をよく買っているんですよ。安かったからなんですが、洗面台の下をのぞいてみると在庫がこんもり。洗剤なんか9個もあったりして。ネット通販の美容品も“いまならタイムセールで何%引き”とかあるとすぐ買っていました。でも、実際はそんなに欲しいものじゃなかったりして。セールの誘惑に弱いんですよね」(桑原さん)
腐るものじゃないし、安いときに買い置きしておけば節約になる…そんな考えが無駄買いを後押ししていた。しかし、結果的には使えず捨てるものも少なくなかった。
「食材を買うときにも、“自分はセールに弱いんだ”と意識しているだけで、大違い。生活費全体で月3万円ほど家計の出費を減らせました」(桑原さん)
※女性セブン2012年1月1日号