13歳だった横田めぐみさんが北朝鮮に拉致されてから、2011年11月15日で34年となった。日本政府はこの問題について数年の間、何の進展もさせられないできた。娘の帰りを待ち続けてきた横田滋・早紀江夫妻は、歴代総理が解決しなかったことを嘆く。落合信彦氏が現在の思いを二人に聞いた。
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落合:今度の拉致担当大臣は山岡(賢次)ですが、拉致問題に関しては全くといっていいほど活動実績がない。
滋:2009年の総選挙の前に救う会(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会)が拉致問題についての議員アンケートを行なったのですが、山岡さんからは全く回答がなかったと聞いています。野田(佳彦)総理が決められたのでしょうが、どうしてあの方なのかわかりません。派閥の都合とか、そういうことがあるのかもしれませんが、本当によくわからない。悲しいことです。
早紀江:総理大臣の方々は、「頑張りますから」とは言ってくださるけど、野田さんで10人目ですよ。(拉致被害者家族が実名公表に踏み切った時の)橋本龍太郎さんから、もう10人の総理大臣にお会いしてるんです。私、野田さんにお目にかかった時には、思わず言ってしまいました。「どうして34年間も助けられないままなんですか」って。
※2011年12月28日号