世界には珍妙な税金が今もなお存在する。ここでは、そんな一風変わった税金を紹介したい。
2011年10月1日、デンマークでは「バター税」なるものが導入された。2.3%以上の飽和脂肪を含むバターやチーズ、加工食品が課税対象で、飽和脂肪1kgあたり16デンマーククローネ(約224円)の税金がかかる。
同じくEU諸国のハンガリーでは、バター税に先駆けて、9月に肥満防止をうたった「ポテトチップス税」を導入している。課税対象は、塩分や糖分の高いスナック菓子、清涼飲料水、包装された市販のケーキ、ビスケットなど。1kgあたりの課税額は、ポテトチップスが200フォリント(約70円)で、ケーキが100フォリント(約35円)となっている。
ハンガリーの政治家は「不健康な食品を摂るべきではないというメッセージを消費者に送りたい」とメディアにドヤ顔だが、ハンガリーは目下、財政再建中。こちらも、やはり年間約7400万ユーロ(約78億5000万円)の見込み税収が本心か。
※『サラリーマンのための安心税金読本』(小学館)より