2011年の金融市場は、ギリシャ危機に端を発した欧州債務問題や、中国やブラジルなどの新興国のインフレ懸念によって、不安定な動きに終始した。日本もデフレから抜け出せず、依然として超低金利が続いている。個人投資家の資産運用にとっては、いまは内外ともに非常に難しい状況にある。
しかし、世界を見渡せば、好調な経済を維持している国々が存在する。お隣の韓国もそのひとつ。世界的な金融不安の中、2011年の実質GDP成長率はOECD(経済協力開発機構)によると3.7%が想定されている。日本のマイナス0.9%とは雲泥の差であり、資産運用をするにあたって、この高い経済成長を見逃す手はないだろう。
ここで紹介する『韓国投資ファンド』は、その好調な韓国経済の恩恵を受けるにはうってつけの商品といえる。
日本のアドベンチャー・アンリミテッド合同会社が組成する『韓国投資ファンド』は、韓国の消費者金融業者である『クラウンホールディングス貸付株式会社』(以下、クラウンHD)に貸付けを行なう。そして、投資先の『クラウンHD』から返済される元金および支払利息が原資となって、ファンドに出資した顧客に収益が分配される仕組みだ。
『韓国投資ファンド』には2つのコースがあり、『満足投資コース』の場合、収益分配金は利回りにすると8.5~10.5%に達するという。この高利回りの秘密は何か? アドベンチャー・アンリミテッド合同会社の職務執行者・畑野友行氏は次のように解説する。
「『クラウンHD』は、中小企業のオーナー向け融資を専門に手掛ける稀有な会社です。このカテゴリーの消費者金融業者は他にはなく、独自のノウハウを持っています。そのため、融資の貸倒れ率は通常の消費者金融の貸倒れ率と比べるとかなり低くなっています。20%前後という貸出金利は、日本の感覚からすると高い印象がありますが、韓国では中小金融機関の企業向け融資よりも少々高い程度で、通常の消費者金融よりはるかに低いのです。そこから生み出される『韓国投資ファンド』の利回りは、リーズナブルな水準といえるでしょう」
しかも、『韓国投資ファンド』は、円建てで運用されるため、顧客は為替リスクを直接負うことはないという。投資単位は50万円以上1万円単位。もちろん元本が保証されているものではないが、資産の一部を振り向ける選択肢のひとつとして注目したい。
※週刊ポスト2012年1月1・6日号