我慢できないほどの外陰部のかゆみと、カッテージチーズのようなぽろぽろとしたおりもの。その症状から、性感染症かと勘違いしやすい腟カンジダだが、そのほとんどは、ストレスや疲れ、抗生物質の長期服用など。免疫力低下が原因だ。
東峯婦人クリニックの松峯美貴さんがこう解説する。
「腟カンジダは“カンジダ菌”というカビから起こる病気です。そもそも腟内にはデーデルライン桿菌という善玉菌や、カンジダ菌が常在しており、ストレスや疲れ、抗生剤の長期服用などで体の免疫力が落ちると、善玉菌よりもカンジダ菌が優勢になって“悪さ”を始めてしまうのです」
猛烈なかゆみにも関わらず、「恥ずかしい」などの理由でなかなか受診しない人も多いが、そのまま放置しているとお尻や太ももにまで症状が広がってしまったり、かき壊して皮膚が白くカサカサになってしまう場合があるという。治療をすればすぐに治るそうなので、症状を自覚したらすぐに診察を受けるのが肝心だ。
「また、腟カンジダは再発率が高いのも特徴です。治療と再発を繰り返して、半年間ずっと来院されていたかたもいるくらい。再発を繰り返すようなら、まずは生活習慣を見直して、規則正しい生活リズムを取り戻す心がけを。それでも再発してしまったら、いまは医療用と同じ抗真菌剤を配合した市販の再発治療薬もありますから、1週間程度使用するのもよい選択だと思います」(松峯さん)
※女性セブン2012年1月5・12日号