現在日本の政治は「政治主導」とは名ばかりで、官僚主導のまま。日本の政治はどこへ向かっていくのか。そんな現状に対し「言わずに死ねるか!」――政治家経験者による日本政界への提言を聞こう。ここでは“ベレー帽の議員”として知られる長谷百合子氏(64)の話を聞こう。彼女は今何をやっているのだろうか。
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政界を引退してからはすっかり永田町とは縁がなくなりました。今はゴールデン街のバーを細々と経営している身です。
でも、国会が始まるとテレビ中継を欠かさず見ています。1990年に初当選して国会質問に立ったとき、宮沢喜一総理に「いい質問だったね」と褒められたことが忘れられないからです。
国会にはベレー帽で登壇して物議を醸しました。でも、うるさくいうのは実は、身内の社会党からだったんですよ。当時自民党だった藤井裕久さんが「そちらの先生は(自民党より)頑迷固陋だからね」と笑っていましたね。党首の土井たか子さんには「あなたは、ベレー帽は被らない方が可愛いわね」なんて、もって回った言い方されて頭にきました(笑い)。
●長谷百合子:1990年初当選。1993年引退。
※週刊ポスト2012年1月1・6日号