不況で給料も下がり、なんとかお金をセーブしたいこのシーズン。一体どのようにして貯めればいいのか? そんな疑問に応えてくれるのが、ファイナンシャル・プランナーの伊藤亮太氏である。同氏はもはや人々にとって不可欠ともいえる存在になった「ソーシャルメディア」に対し、「無駄な時間を使っている!」と異議を唱える。以下、伊藤氏の解説だ。
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サラリーマンにとってFacebookは必要であろうか?どんな目的で使っているであろうか?
思うに、Facebookやtwitterは、サラリーマンにとって時間の無駄遣いに過ぎないと思う。仲間とのつながりを大切にしたいという気持ちは分かるが、毎日行動を知る必要があるのだろうか? そのうち飽きるだろう。
仮に、毎日つぶやいたり、行動を記したとしよう。その時間はどのくらいかかっているであろうか。なんやかんやで1日に合計すると30分や1時間も見ている人、いいね!を押したりしている人はいないだろうか? その時間を仮に時給900円で働くことができたと考えた場合、年間で10万円~30万円分もの価値を無駄にしているともいえる。
確かに、旧知の親友と出会う可能性がある点などは良い面だとは思う。しかし、それ以外に毎日使う必要はあるのか? つぶやく必要性はあるのか? twitterやFacebookは無くても生きていけるのではないだろうか?
時間をうまく使うには、何が最も重要なのかを意識しながら行動するようにしたい。サラリーマンの方にとって、私はFacebookやtwitterよりも実際に会って話して絆を深めた方がはるかによいと考える。そのツールとして利用することは結構なことだが、ゲームのように暇つぶしに利用するのであれば時間がもったいない。その分、読書や仕事、資格の取得などに時間を費やした方があなたの将来にとって明るい兆しを提供してくれるに違いない。特に、昼間携帯やPCでつぶやいたり、投稿している人はその時間の使い方を見直してみてほしい。
なお、自営業者や企業、自治体などがPRする場としてのメリットは大きいかもしれない。使い方次第によっては大きな宣伝効果となりうるし、ご自身や企業を知っていただくことが「無料」でできる点は有用であるといえる。場合によっては、Facebookやtwitterにより、売上をあげることもできるといえる。佐賀県武雄市のように、市役所のホームページを全面的にFacebookに移行させ、Facebook上で特産品を販売するといった面白い試みを行うことで、大きな反響を得た例もある。
しかしながら、サラリーマンにとっては宣伝しても意味がないことは明らか。通常は副業できないはずである。サラリーマンの場合は、本業やご自身のキャリアアップに時間を費やし、給料を増やすことを考えた方が合理的といえよう。
ファイナンシャル・プランナー 伊藤亮太
<プロフィール>
年間を通して平均約70件のマネー相談(家計簿診断、資産運用相談など)を行い、FP資格関連書籍六冊、証券外務員資格関連書籍一冊、金融入門一冊等、執筆も多数。大阪証券取引所、SBI証券、紀陽銀行等の金融機関、大東文化大、立教大学等で資産運用関連、金融業界動向の講義など多角的に活動中。2011年秋学期からは東洋大学経営学部会計ファイナンス学科非常勤講師も務める。
http://www.ryota-ito.jp/