今回の箱根駅伝では、早稲田、東洋、駒澤の3強で優勝争いを展開すると予想される。前哨戦といわれる10月の出雲駅伝では優勝が東洋、2位駒澤、3位が早稲田だった。11月の全日本大学駅伝では、優勝が駒澤、2位東洋、3位が早稲田。そのため、この3強は揺るがないと誰もが言う。
だが、高校駅伝の時、各区間を1秒単位で正確に走らせた東海大学の両角速(もろずみ・はやし)監督には、3校の違いがくっきりと見えるという。3大学の中でも、最も力があるのは駒澤、次が僅差で東洋、そして少し離れて早稲田と語る。
「優勝タイムは11時間ちょっとになるでしょうが、駒澤大学は、箱根に合わせてピシッとやってきますからね。5000mを13分台で走る選手が10人もいる。層の厚さはナンバー1です。だから、復路でも勝負が出来る。東洋大学も、柏原(竜二)君一人じゃない。設楽君たちが2人(2年・悠太・啓太)いますし、やっぱり20km走れる選手がきちんと揃っています」
早稲田は教え子も多く、思い入れも強いのだろう。
「予定している選手が額面通りに走れば、もちろん強いと思いますが、故障明けの選手が多い。エリート集団の意地をどこまで見せられるか」――そう分析して見せた。
※週刊ポスト2012年1月1・6日号