昨年は震災などの影響もあって、改めて「強い父親」が求められた。昭和44年に『スパルタ教育』(光文社)という本を上梓し話題をさらったこともある石原慎太郎・東京都知事(79)にプロインタビュアー、吉田豪氏が石原流子育て論を聞いた。
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――『スパルタ教育』以外にもお母さんの本『おばあちゃんの教育論』(石原光子/昭和61年/ごま書房)も読みましたけど、都知事の子育て論にはお母さんの影響が強いと思うんですよ。「幼い子には体で覚えさせるのが一番」とか、同じような話をしてたりもして。
石原:まあ、どちらの影響もありましたけどね。
――お母さんの本で衝撃だったのは、「ある日、慎太郎のパンツが汚れました。男子の精通です。『僕、どうしたんでしょう?』と聞いてきたので説明した」という話が出ていたことで。
石原:ああ、子供って夢精するからね、ある歳になったら。それは知らないもんね。女の生理もそうで、みんな知らなかったもんな。
――お母さんがオープンだと思ったのが、裕次郎さんが付き合うなら処女がいいかどうか仲間で話し合ってたときに、お母さんもその話に入ってきたって話で。
石原:あ、そう? でも、そのわりに裕次郎が北鎌倉に住んでるお嬢ちゃんとデートしてウチへ連れてくるときに、僕なんかはもちろん女も知らなくて、裕次郎はその頃もう知ってたと思うんだけど、そのときの母親と父親の取り乱し方、緊張の仕方っていうのが滑稽で、なんだこの親父たちって思ったのを覚えてるよ。
※週刊ポスト2012年1月13・20日号