2011年、流行語にまでなったこの台詞を生んだのが、大ヒットミステリー『謎解きはディナーのあとで』(小学館刊)だ。2011年本屋大賞を受賞したこの作品は、183万部を売り上げた1巻に続き、昨年11月に発売された2巻もすでに93万部を突破し、オリコンのランキングでは年間ベストセラー1位に輝くなど、話題を総ナメにした。
さらに、10月から放送されたテレビドラマ(フジテレビ系)では、毒舌執事・影山を嵐の櫻井翔(29)が、お嬢様刑事・麗子を北川景子(25)が演じ、そのコミカルなかけ合いも話題に。
この大ベストセラーの生みの親である作家の東川篤哉さん(43)に、いまの気持ちを聞くと、意外な答えが返ってきた。
「実は、ドラマは見ていないんですよ(苦笑)。ぼくは、自分が書いた作品は読み返さないんです。なんだか、恥ずかしくって…。ましてや、ドラマでしょう。まるでわが子の初舞台でも見るような気持ちで落ち着かないんですよ」
気まずそうな笑みを浮かべる東川さんは、一大センセーションを巻き起こした人物とは思えないくらい謙虚。本が売れたことによって、東川さんの元には新作や連載の話が次々と舞い込んできた。これまでに比べ、生活も慌ただしくなったのでは?
「基本的に、生活自体はあまり変わっていないんですよ。ぼくは徹夜ができないタイプなので、相変わらず朝9時から昼過ぎまで執筆しています。ただ、最近は締め切りが重なったりして、夜も原稿を書くことが増えましたね。あとは、取材が増えたぐらいかな。そうそう、この前、ぼくが好きだってことで、競馬雑誌から取材を受けたんですよ。これは嬉しかったですね(笑い)」
※女性セブン2012年1月19・26日号