複数の民放キー局と広告代理店が共同で極秘に作成した「女性アナウンサー潜在視聴率一覧表」という“門外不出”のデータが存在する。
「潜在視聴率」とは、番組の内容に関係なく、各出演者がテレビに登場することによって期待できる視聴率を指す業界用語だ。本来、タレントの評価基準として用いられるが、いまやタレントの一ジャンル、あるいは「テレビ局の顔」といえる女子アナについても、細かく算出されていたのである。
某キー局の社員がいう。
「これはスポンサーのリクエストに応じて昨年秋頃に作成されたものです。各アナの出演番組の視聴率推移を徹底分析したうえで、マーケティング会社や広告代理店のリサーチ内容を加味して算出された。テレビ局内のキャスティングでも重要視されていて、年末年始の特番で重用されたのは、どの局でも潜在視聴率が高い女子アナばかりだった」
資料に掲載された女子アナは民放5局にNHK、一部のフリーを加えた161名。それを潜在視聴率順にランキング形式で並べ替えた。
上位を占めたのは、人気女子アナを数多く抱えるフジテレビだった。トップに輝いたのはカトパンこと加藤綾子(26)。高島彩(32)退社後、生野陽子(27)とのエース争いが注目されていたが、加藤に軍配が上がった。
フジテレビ社員がいう。
「年末恒例の『好きな女子アナランキング』で1位になったカトパンの人気は社内でも急上昇しています。バラエティ関係者はもちろん、被災地での現場取材もそつなくこなした実績で報道局スタッフからも一目置かれている。そして何よりタレントからの人気がものすごい。年末の『すべらない話』の収録では、ゲストのジローラモさんに本気で口説かれてましたからね(笑い)」
気になるのは2位につけた1年先輩のライバル・生野アナとの関係だ。
「ショーパン(生野アナ)には『めざましテレビ』のメインキャスターをアヤパンから引き継いだのは私だという自負がある。それなのにカトパンばかりチヤホヤされているんだから面白くないのは当然でしょう。2人は社内では仲良しコンビで通っているが、内心は穏やかじゃないはず」
今後も熾烈なトップ争いは続きそうだ。
※週刊ポスト2012年1月27日号