2011年は、いわゆる“おネエタレント”が全盛の年だった。その勢いは、2012年のバラエティ番組を観ても衰える気配がない。その一方、このブームの“次”を見つけ出そうとしている人も少なくない。バラエティ番組を手掛ける構成作家はこう占う。
「『コスプレーヤー』に注目しています。ポイントは衣装ですね。昨年は、おネエタレントの中でも、マツコ・デラックスやミッツ・マングローブといった、『女装家』と呼ばれるジャンルの人たちが活躍したけれど、女装家の人たちはみんな衣装が派手。出演してもらうと、画面もにぎやかになる。コスプレーヤーの人にも、同じような効果が期待できます」
おネエタレントの人気の理由には、独特な切り口のコメントもあると見られるが、その点も大丈夫だという。
「コスプレーヤーの多くは、他に定職に付いている人が多く、社会常識に加えて、その仕事に関しての知識や経験もある。世間知らずのタレントよりも面白いコメントを言える人はかなりいますよ」(前出の構成作家)
現在、コスプレーヤーが出演する番組としては、CS放送フジテレビONEの『コスコスプレプレ』があり、放送は4年目に突入と根強い人気がある。同番組は、昨年、フジテレビの地上波でその一部が放送され、大きな反響を呼んだ。
また、最近は、自作の写真集やCD写真集を数百枚から数千枚といった規模で売り上げる、カリスマコスプレーヤーも続々と登場。彼女たちが主演する撮影会は、各地で大人気を呼んでいて、入場制限されているほどだ。
ただし、ブレークにはハードルもある。コスプレーヤーの多くは、自分たちの素性を明かさないのが基本。名前や年齢、職業といったデータはもとより、性別さえも秘密にすることが多い。
「番組に出てもらうには、ある程度の個人情報を出すことも必要。キャラクターの濃いコスプレーヤーほど、素性を明かすことを嫌がる。それを受け入れてもらえるように、説得しなければいけないのだが……」(前出の構成作家)
果たして、2012年は、コスプレーヤー大ブレークの年となるか?