昨年12月20日、東京・千代田区にある東京會舘では、午後4時から「天国の伊良部秀輝君を激励する会」と題した追悼セレモニーが予定されていた。
伊良部氏が生前所属していたマネジメント事務所が音頭を取って計画されたもので、会費は2万円。米国在住の京淑夫人も来日して参加するとの情報もあり、「夫人から伊良部氏の“遺言”が明かされるのでは」(スポーツ紙記者)と期待されていた。
しかし、事態は思わぬ方向へ動く。開催直前になって、イベントが中止となったのだ。所属事務所に問い合わせても、「諸般の事情」と言葉を濁すのみだった。
伊良部氏に近い関係者は、「伊良部さんを慕う人たちから、“会費を取るとは何事か”といったクレームが続出して、中止になったと聞いたよ」と証言する。だが、続いて聞かされた言葉に、本誌記者は耳を疑った。
「“集まったカネで墓を建てるならまだしも、すでに無縁墓に押し込んだ遺族が主催するなんて賛同できない”という意見もあったみたいだね。伊良部さんのお骨は今、無縁仏になっているから……」
なんと、伊良部氏の遺骨は「無縁仏」になっていたのだ。
※週刊ポスト2012年1月27日号