ビジネス

家計防衛 サラリーマンも積極的に確定申告活用をと専門家提案

大増税時代がやってくる。東日本大震災の「復興増税」で所得税25年間は約7.5兆円、個人住民税は10年間で約6000億円の増税となるほか、消費税の増税も必至の情勢だ。一体、どのように生活を防衛していけばよいのか、経済ジャーナリストの荻原博子氏が解説する。

* * *
家計においては、住宅ローンの繰り上げ返済と並んで、真っ先に検討すべきなのが「保険」の見直しだ。生命保険などは多くの人が「かけ過ぎ」「払いすぎ」の傾向が強く、必要以上に複数の保険や保障の大きい商品に加入している場合がある。一度、財産の棚卸しをして、要るもの、要らないものを整理してはどうだろうか。

公的年金が不安という理由で、個人年金保険に加入する人が増えているが、これからは「年金」という名前の付く金融商品には入らないほうがよいと私は考えている。

個人年金保険には、従来型の個人年金保険と、運用次第で将来もらえる年金額が変わる変額個人年金保険があるが、予定利率が高かった1996年までに契約した個人年金保険を除き、この低金利時代においてはどちらも運用利回りがよくない。

さらに変額個人年金保険は運用中の合計手数料が2~4%と高すぎる。1000万円を20年間運用して増減しない状態が続けば、20年後は半額の500万円程度になっているものが多いだろう。手数料だけでどんどん年金が減ってしまうような商品に、老後を安心して託せるわけがない。それなら銀行を金庫代わりにして、現金を定期預金で預けておくほうが断然いい。「年金より現金」と肝に銘じておこう。

増税には納得できなくても、税金を払うのは国民の義務であり、「税金を払わない」という裏技はない。しかし、節税はできる。年が明ければ確定申告のシーズンだが、サラリーマンもぜひ積極活用してほしい。忘れがちな医療費控除をはじめ、マイホームを買った人は住宅ローン控除、株などで損失を出した人は繰越控除など、面倒がらずに申告しよう。

※マネーポスト2012年新春号

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン