野田政権は消費税を2014年4月に8%、15年10月に10%へと引き上げる増税方針を決めた。厚生労働省は年金の支給開始年齢を70歳に引き上げる年金カットを画策する。しかし、ただ泣き寝入りする必要はない。アホな政治がデフレ不況を加速させ、企業の生き残り競争を激化させたおかげで、安く、豊かな生活を送る道も拓けているのだ。
* * *
近年、『グルーポン』をはじめ、レストランやホテル、ショッピングなどに使える格安クーポンを事前購入できるサイトが増えている。これはネット上でクーポンを共同購入する仕組みで、レストランや高級ホテル・旅館が50%オフ、70%オフは当たり前。たとえば『くまポン』というサイトではミシュラン掲載店のクーポンが出ることもあり、ワンランク上のぜいたくな食事を安く楽しむことができる。
なぜこれだけ安いかというと、クーポンは販売期間中に最低販売枚数に達しなければ成立しないため、サービスを提供する店側にとっては事前に一定の売り上げが見込める。また一度購入したクーポンはキャンセルできないため、店側は確実に利益を得られるので格安料金で提供できるというわけだ。もちろん、ネット販売による大幅なコストダウンが寄与するところも大きい。
ただし、昨年はグルーポンで販売されたおせち料理の中身が見本と違っていたことが発覚したり、購入しても予約が取れずに期限切れとなったり、といったトラブルも相次いだ。
節約アドバイザーの丸山晴美氏(ファイナンシャルプランナー)のアドバイス。
「クーポン共同購入サイトは多数ありますが、まずはサイトを運営する会社の概要を見て、上場企業やその関連企業といった信頼のおける業者かどうか確認することをお勧めします。そのうえで自分が住んでいる地域に対応していて、使いやすいサイトを選べばいい」
丸山氏がお勧めするのが『オールクーポン』というサイトだ。
「ここはグルーポンやくまポン、シェアリー、一休マーケット、ポンパレといったクーポンサイトをまとめて比較検索できるサイトです。購入したクーポンが期限切れになった場合、半額分がポイントで戻ってくるというサービスもあるので、まずはここでチェックするのが手でしょう。
そのクーポンが本当に安いかどうかはクーポンを発行している店のサイトを直接見てみたり、宿泊施設であれば『楽天トラベル』や『トラベルコちゃん』などの格安旅行サイトと見比べたりして確認する。
そして何より大切なのは、とりあえず安いから買うのではなく、必要だから買うことです」
※週刊ポスト2012年1月27日号