金融広報中央委員会が行った「平成22年 家計の金融行動に関する世論調査(2人以上世帯調査)」の遺産に関する調査によると、「子供に財産を残したい」と考える人が4割を超える一方、「自分のお金は自分で使い切りたい」人も2割弱あった。
「それでも、ほとんどの人が、『葬儀代は自分で』と考えています。最近は、葬儀社で30万~300万円といった、葬儀費のための保険を販売しています。葬儀代として確保するなら、こういった小額の保険を利用するのも手」
と、エンディングデザインコンサルタントの柴田典子さんはいう。
「葬儀にかかる費用は一般に、全国平均200万~250万円。でも、実際の葬儀費用は、親族のみでも、友人や知人を多く招いても、大差ありません。むしろ、大勢を招いた方が、金銭的な負担は軽くなるのです」(柴田さん)
さらに柴田さんはこう話す。
「家族の負担を減らしたいなら、葬儀代を心配するより、エンディングノートを作り、意思をはっきり伝えるべき。
お別れのときに誰を呼び、どんな祭壇にして…と、具体的に書き残すほうが、遺族は楽。資産に関しても、『気持ちが変わるかも』と、書かないのではなく、とりあえず一度書いておき、あとから修正を加えればいい。払ったお金に見合う価値のある葬儀になるように、主婦感覚で計画を立てればよいのです」(柴田さん)
※女性セブン2012年1月19・26日号