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金正恩体制の鍵握る「4人の女たち」の位置付けを専門家分析

金正恩体制の構築は急ピッチで進んでおり、その動静を伝える映像、画像が次々と飛び込んできている。金正日の死後、北朝鮮の“奥の院”でどのような変化が起きているのか。ジャーナリストの惠谷治氏が後継者・金正恩を支える4人の女性がどんな位置づけなのかを分析する。

* * *
【金慶喜(キム・ギョンヒ:65歳)】
金正日の妹。正恩の叔母であり後見人。朝鮮人民軍大将、朝鮮労働党政治局員。金正日死亡を告げる放送で発表された葬儀委員会名簿では序列14位だったが、翌日の弔問では序列5位に上昇。党政治局員の中でも最上位にランク付けられた。

【金玉(キム・オク:47歳)】 
金正日の個人秘書であり、“最後の愛人”。晩年の金正日の訪中、訪露の際にぴったりと寄り添う姿が見られ、“ファーストレディ”としての役割を担っているかに見えたが、当然ながら党や軍に基盤はなく、金正恩体制においては権力中枢から離れざるを得ない。

【謎の女(年齢不明だが20代とみられる)】 
2011年12月28日の告別式でカメラに捉えられた女性。正恩の3人の異母姉(いずれも30代後半~40代)にしては年齢が合致しないため、正恩の秘書ではないかと推定できる。最高権力者のスケジュール管理をする個人秘書が“奥の院”の重要人物となることは、金玉の存在が証明している。

【金汝静(キム・ヨジョン:24歳)】 
金正恩の妹。正恩と同じく金正日の第3夫人・高英姫が母。最近では2010年9月の党代表者会後の集合写真で姿を見せていた。正恩のすぐ側に立っているのは、金日成の葬儀の際の金正日、金慶喜の並び方と同じ。金正日は男兄弟を遠ざけ同じ母を持つ妹に権力を与えたが、正恩も同様の判断をするのか。

※SAPIO2012年2月1・8日号

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