ライフ

婚活で一番モテぬ男 ポロシャツ・インで実家暮らし七三分け

なぜ今、男も女も結婚できないのか。「婚活」の裏側をルポした『婚活したらすごかった』(新潮新書)の著者、石神賢介氏に結婚できない男女の実態を聞いた。(聞き手=ノンフィクション・ライター・神田憲行)

* * *
石神賢介氏は1962年生まれのバツイチ、フリーライターである。本を読んでみると、そんな普通のおじさんが婚活でなぜかオイシイ思いをしている。その理由を、石神氏は「普通の男性が少ないから」と語る。

――婚活市場で「普通の男性が少ない」とはどういうことでしょうか。

石神:婚活パーティ(男女20人ぐらいずつが前半の自己PRと後半のフリートークで相思相愛の相手を見つけるパーティ)にいくと、女性はみなさんはそれなりにオシャレな服装で、髪も整えてくるんです。中には「えっこんなところにこんな人が」と驚くような美しい人もいます。

本にも書いた銀座ホステスさんとも婚活パーティで知り合いました。ところが、男性は鼻毛が伸びていたり、ダサイ人が多い。パーティに参加していた女性に聞くと、「私が会った中ではラクビー部出身の人がすごかった」って言ってました(笑)。

お洒落しない無頼な自分を気取るみたいで、冬でも筋肉を誇示するためにポロシャツ着てたりとか。でも、当然浮いている。でもパーティに来るような人はまだマシだったりします。

――まだ「下」がいるんですか(笑)。

石神:本当にモテない人はプライドが高い傾向があるので、婚活パーティみたいな「モテない人の集まり」みたいなところには来ないんです。モテない自分を再確認するのが怖いから。

でも合コンに誘えば必ず来る。しかも、そこで自分の会社と上司の話ばかりだから、女性うけは良くない。偏差値の高い大学出て一部上場企業に勤めていてスペックは婚活市場でも人気があるはずなんですが、会話とか服装にあまりにも無頓着で、うまくいかない。

――特徴的なところがありますか。

石神:ポロシャツやTシャツがスラックス・インとか。で七五三の子供みたいな七三分けの髪型とか(笑)。特別な理由もなく、実家で暮らしているとか。

40を過ぎていまだに母親の手料理食べてパンツ洗ってもらっていると聞くと、女性側はマザコンとかいろんな想像をしてしまい、どうしてもプラスの評価は下しにくいようです。実家で親と暮らすには、それぞれ個人的な事情があるとは思うんですけれどね。

また、デートでもチェーン店の激安居酒屋を選んだりとか、300円のコーヒー代も割り勘にしたりとか。私も自分だけの食事は吉野家や餃子の王将で十分ですが、女性を誘うときは、相手の好みとか、気取らず気づかいなく話せる雰囲気のお店を考えます。

そういう気遣い、やっぱり必要だと思うんです。女性に気をつかわないことをよしとしていると、チャンスは激減します。そういう人は自己評価が高くて周囲からの評価とのとギャップがあるから、自分を変えようとも思わない。自分が変えられない人は婚活で厳しいのかなと思います。

――逆に婚活に向くタイプはありますか

石神:どんどん自分から話しかけられる人。婚活パーティが「良いな」と思うのは、レベル高そうな女の人でも周囲の目を気にせず話しかけられるところです。会社とかだと話しかけづらいづらい高嶺の花でも、「婚活パーティに来ている」という点で立場は一緒です。

またそういう高嶺の花でも、チャンスがあるのが婚活のいいところです。同じようなきれいな女性が会社にいても、なかなか声をかけるチャンスはありませんからね。そして、話すことよりも大切なのは、相手の話をきちんと聞く能力です。

女性の話がたとえつまらなくても、とりあえずは辛抱強く聞いて、要所要所で自分の意見を言える人ならば、うまくいくんじゃないでしょうか。結局のところ、よほど容姿に恵まれていたり、お金を持っていたりしない限り、男性は女性に選んでいただく立場ですから。エッチをさせていただく立場ですから。

でもねえ、言うはやすく行うはかたしで、なかなかうまくいかないものなんですよねえ(笑)。(続く)

関連キーワード

関連記事

トピックス

天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン