求人募集をしているのは民間企業だけではない。警察、自衛隊ほか公務員の求人広告を、作家・人材コンサルタントの常見陽平氏がチェックした。
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実はリクナビ、マイナビなどには民間企業以外の求人広告も載っているのですねぇ。リクナビを開いて業種検索をクリックしてみると「公社・官庁」「団体・連合会」などのカテゴリがあります。
「公社・官庁」をクリックしてみると、2012年1月19日現在、112もの求人広告が出ていましたよ。まずは公務員試験に合格しなければならないのですが、その後は各官庁や自治体で優秀な人材の奪い合いになるのですよね。
このコーナー、警察や自衛隊も掲載されています。でも、原稿フォーマットは通常の民間企業のものと一緒なんですよね。千葉県警察(http://job.rikunabi.com/2013/company/top/r547400007/)を開いてみました。
「私たちはこんな事業をしています」という欄には「千葉県民の安全で平穏な日常生活を守るため、日夜活動を続けています」とありました。・・・民間企業と一緒にみると、やや違和感ありますね。
ただ、読み込んでみると、千葉県には成田国際空港がありますし、幕張新都心や新興ベットタウンなど地域開発が進行していて、警官の仕事も変化しているとのこと。ソソる求人広告になっていました。
警察といえば、求人広告の世界では大阪府警察(http://job.rikunabi.com/2013/company/top/r901800002/)のものは面白いと評判でした。今はどうなっているのかとネットで見てみると、実に普通でした。でも、先輩紹介のコーナーのキャッチコピーにぐっときてしまいました。
「何事も起こらない」平和な世の中を作っています!
ですって!心に響きませんか?仕事内容に関する欄に「凶悪犯や暴力団と対峙することもある刑事課」という説明があり、「そうか、そういうこともあるのか・・・」と考えてしまいました。
防衛省・自衛隊のページ(http://job.rikunabi.com/2013/company/top/r212310034/)もなかなか考えさせられます。
■ 【国の防衛】 【災害派遣】 【国際貢献】 日本と世界の「平和」を支えています ■
ですって。
企業理念の欄には「平和を、仕事にする」というコピーが。ぐっときました。
先輩紹介欄に登場している第7後方支援連隊 第2整備大隊 普通科直接支援中隊(長いですね)の方は、「車好きが活かせる車両整備の仕事」だと語っています。何か親しみがわいてきました。
官庁の求人広告も面白い。そういえば、先日、早稲田大学にお邪魔したらキャリアセンターの資料コーナーに官庁のコーナーがありましたよ。パラパラと見たのですが、私が驚いたのは先輩官僚たちの紹介ですねぇ。
出てくる若手職員のリア充っぷりが異常なんですよ。民間企業のパンフレットもそうなのですけど。手元にある金融庁のパンフを開いてみると、いきなり金融庁長官の三國谷勝範氏のご挨拶。ノータイ、ワイシャツで登場です。素敵なおじ様に見えましたよ、えぇ。
そして、若手職員が美男美女だらけなんですよ。官庁というとカタイところという印象があるかもしれませんが、茶髪でロンゲの男子まで出ていましたよ。
拙著『親は知らない就活の鉄則』(朝日新書)でも紹介しましたが、最近、子供に「安定しているから公務員になれ」という親が多いですし、大学のキャリアセンター職員に聞いても公務員、特に地方上級公務員を目指す学生が増えているとか。
そんな官庁の求人広告、覗いてみて面白がってみましょう。我々の血税で作られているわけなんですけどね。