【書評】『京都洋館ウォッチング』(井上章一/新潮社/1680円)
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京都といえば神社仏閣をはじめ「和」の建物をイメージするが、実は明治以降の優れた洋館も数多い。その理由のひとつは〈明治の皇室には国全体の西洋化をひきいる役目も、もとめられ(中略)本格的な西洋の様式でいろどられたのは、皇室がらみの建築である〉からだ。
本書は京都に生まれ育った建築史家である著者が、独自の視点で紹介する“意外な”京都案内。多くの美しいカラー写真、建築物ガイドのほか巻末には「京都建築マップ」も収録。
※週刊ポスト2012年2月3日号