砂糖と油は控え、カロリーをコントロール。食べ合わせも考え、栄養バランスに気を配る――健康レシピをいくら家庭で実践したところで、給食に問題があれば元も子もない。そう懸念せざるをえない現状を指摘するのは、『変な給食』『もっと変な給食』(ブックマン社)を上梓した栄養士の幕内秀夫氏。日々、全国の学校献立に目を通す幕内氏が再現した「変な給食」のひとつとして、徳島県徳島市の給食を紹介する。
メニューはボイルウインナー、揚げパン、コーンスープ、牛乳。つまり、おかずは小さなウインナー1本にコーンスープのみ。見るからにわびしい給食だが、これには徳島県ならではの“事情”がある。幕内氏が解説する。
「徳島では、普通のパンよりコストの高い米粉パンを普及させようと補助金まで出しているのですが、そのしわ寄せか他のメニューがおざなり。お金の使い方を間違えているとしか思えません」
撮影■中村太
※週刊ポスト2012年2月3日号