携帯電話の紛失・盗難や破損は、深刻なことから“ちょっと悲しい”レベルまで、さまざまなトラブルを生む。紛失・盗難による「個人情報の流出問題」といった重い側面に関わる部分には、暗証番号設定や遠隔でのセキュリティロック機能など、対応策も幅広い。
悪用されないまでも、アドレスなどの連絡先はわからなくなると困るため、自分でバックアップを取ったり、キャリアの定期的なデータバックアップのオプションサービスを利用する人も多い。
しかし携帯電話に保存されているデータは、個人情報やアドレスだけではない。写真や動画といった本人にとって大切な“思い出”も、多く保存されているのではないだろうか。
スマートフォン(以下、スマホ)の普及でデータ容量が増加したことにより、より高画質のビジュアルや多くの写真・動画を保存して、楽しめるようになった。その分、データがなくなった時の“しょんぼり” 加減容量も増加するはず。
スマホの画像データバックアップでは、オンラインストレージやSNS系の画像共有サービスといったものもあるが、画像加工や大量のデータを整理する時には「自分のPC上の方が作業しやすい」「別サービスから更にダウンロードするのが、ちょっと面倒」ということから、「データは溜められるが、整理はできない」といったケースも。
そうしたタイプの人向けには、例えば2月29日まで無料利用キャンペーン中のKDDI「au one Photo Air」というアプリに、スマホ端末とPCに設定して、WiMAX/Wi-Fiの通信回線に接続すると自動的に、スマホの画像データを自分のPCに送信できるものがある。
ちなみにこのアプリユーザー151名に、KDDIが満足度調査を行ったところ、93%が「便利だと思う」と回答。便利だと感じる点TOP5は、以下の理由だった。
1位:携帯電話を紛失しても写真・動画データが残る 60%
2位:機種変更の際に、古い機種の写真・動画データをバックアップできる 58%
3位:印刷や編集のために写真・動画をパソコンに保存し直す手間が省ける 54%
4位:今までに撮影した写真・動画をパソコンの画面で把握できる 53%
5位:携帯電話の本体が水没・故障しても必要な写真・動画データが残る 52%
「古いデータのバックアップ」(2位)や「保存の手間を省ける」(3位)といった利便性を押さえて、「紛失してもデータが残る」が1位。破損に関する「水没・故障しでもデータが残る」も52%で5位となっており、データが残る“安心感”の方にウェイトが高い結果となっている。
かつて日産自動車のファミリータイプのワゴン車・セレナのキャッチコピーに「モノより思い出」というものがあったが、携帯電話という“モノ”よりも、中に入っている“思い出”を残そうという視点で考えると、写真・動画データのバックアップの重要度は上がりそうだ。