今年の中学受験も激戦だ。難関校はもちろんのこと、進学実績を伸ばしている中堅校や、都立の中高一貫校にも人気が集まっている。それこそ血の滲むような努力、親子ともども周到な準備をした上での決戦となるのは巷間伝えられる通りだが、大手進学塾講師はこういうのだ。
「中学受験のトップ校を上位でパスするような子は、既に大学受験用の問題を解いていたりする。我々が見ていても鳥肌が立つような記憶力、理解力を持つ子はわずかながらいるものなんです」
灘中在学中から“天才”としてその名を世界に知らしめる、現在灘高1年生のTehu君(ハンドルネーム=ネット上の別名)もそんなひとりだろう。灘中2年だった09年、わずか3時間で『健康計算機』というiPhoneの無料アプリを開発。同年10月に公開されるや、11月には総合部門でダウンロード数世界3位を記録した。
このTehu君にどんな子供だったのかを尋ねてみた。iPhoneから返ってきたのは、
「2歳からPC
5歳で微積
7歳で英検3級満点合格
11歳で全国模試トップ3回
くらいしかないです。」
とのメールだった。ちなみに「2歳からPC」は、親に教わらずにタイピングしていたとか。凡人から見れば比類なき偉業の数々、それでいて「くらいしかないです。というのだから恐れ入る。Tehu君は、灘から米スタンフォード大に進み、いずれは起業したいという目標に向かっている。
※週刊ポスト2012年2月10日号