日本画の歴史は長いが、昨今、女性の進出がめざましい。ここでは、注目の女流日本画家の一人として、大河原典子さんをインタビューした。
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「携帯電話やパソコンの液晶画面に目を奪われ、現実感が希薄な今だからこそ、日本画を通して“リアル”を伝えたい。
何も写真のように描くわけではありません。例えばキレイな花があったとして、精巧にコピーするのではなく、その花が持つパワーやエネルギーさえも私が読み解いて描いて見せるのです。
かつての恩師が『光がなくても物は存在する』といっていましたが、目に見える物が全てではない。だからこそ画家の存在価値があるんだと思います」
【プロフィール】
おおかわら・のりこ 1976年東京都生まれ。2004年東京藝術大学大学院博士課程修了。現在、女子美術大学非常勤講師。自身の個展の他、前田青邨記念大賞展など数々の展覧会に出品。2月14日~20日まで横浜そごうにて個展開催。
撮影■ヤナガワゴーッ