確定申告の季節がやってきた。「サラリーマン家庭のウチには関係ない」と思っている人も多いかもしれないが、医療費や寄付など、申告をすればお金が戻ってくるものもある。見落としがちなのが、離れて暮らす親である。
扶養する家族の人数に比例して、税金は軽くなるもの。サラリーマン家庭の場合、同居している高齢の親や妻、子供については、会社の年末調整で済ませている人がほとんど。
親が「【1】収入が年金のみで、年間158万円未満(65才未満の場合は年間108万円未満)」、「【2】(申告者と)生計をひとつにしている」という条件を満たせば、離れて暮らしていても扶養家族と見なされるのだ。
税理士の菊池美菜さんは語る。
「『生計をひとつにしている』とは、常に生活費や療養費などの仕送りを行っているケースです。これを証明する書類を提出する必要はありませんが、税務署から『本当?』と問われたときのために、仕送りをした際の銀行振込の履歴などが手元にあるといいでしょう」
戻ってくる税金額は、70才未満の親を扶養すると「38万円×5~40%」、70才以上で「48万円×5~40%」。年収700万円の家庭が、親を扶養する確定申告をした場合、3万8000円または4万8000円程度となる。
収入が高くなるほど、戻ってくる金額も大きくなる。
※女性セブン2012年2月16日号