北の湖理事長の再登板という形で新体制がスタートした日本相撲協会。その人事が物議を醸している。
当落ギリギリの7票で理事に当選した九重親方(元横綱・千代の富士)が協会ナンバー2の事業部長に就任した一方で、若手親方の支持を集めて当選した前審判部長の貴乃花親方が、中枢から外れて大阪場所(3月)担当部長となったことだ。
「大阪は誰もが嫌がるからね」と語るのは、ある若手親方。
「大阪場所は昨年の八百長事件を受けて開催が中止されたため、興行関係者は昨年の損を取り戻そうと息巻いている。そもそも、大阪は暴力団との結びつきが強いといわれる土地柄だ。一昨年に暴力団関係者が関与しているとされて取りつぶされた茶屋があるし、ある部屋の大阪宿舎が、暴力団関係者から提供されていたことが問題になった。貴乃花親方も関西で暴力団関係者主催の祭りに参加している写真を撮られたことがある。厄介な場所の責任をかぶせて、失敗したら追及の材料にされるのではないか」
※週刊ポスト2012年2月17日号