日本画の歴史は長いが、昨今、女性の進出がめざましい。ここでは、注目の女流日本画家の一人として、宮下真理子さんをインタビューした。
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「奇をてらうのではなく、日本画の伝統と正面から向き合うことが私の制作手法。今は風景画を描いていますが、感動したことを素直に伝えることを意識しています。
そもそも芸術は難解であってはいけないと思っています。もっと簡単で身近、生活に密着しているんだということを表現したい。私があまり人物を描かないのも同じ理由から。人間は難しい生き物で、私自身が成長し、その人の内面や背景を深く理解し表現できるようになったら取り組みたいと思います」
【プロフィール】
みやした・まりこ●1975年長崎県生まれ。2006年東京藝術大学大学院博士課程修了(博美第175号)。現在、玉川大学非常勤講師も務める。2009年花王芸術科学財団奨励賞、2010年前田青邨記念大賞特別賞など受賞。4月12日~18日まで東武百貨店池袋店で個展開催。
撮影■ヤナガワゴーッ
※週刊ポスト2012年2月17日号