時代の映し鏡として、中学生の心の変化を追い続けてきたNHK『中学生日記』がこの3月、幕を閉じる。
1962年に前身の『中学生次郎』の放送が始まってから実に半世紀。毎週1回、30分のドラマは、いじめ、不登校といった社会問題や、恋愛、友情、親とのケンカなどをテーマに、思春期真っただ中にある中学生の悩みを映し続けてきた。1970年代には最高視聴率22%を記録、放送回数は約1500回に達する。
ところが、近年は視聴率が1%以下に低迷し、3月16日の放送「中学生日記最終回スペシャル『命』」(NHKEテレ、19時25分~20時25分)を最後に、終了することが決まった。『中学生日記』を制作するNHK名古屋放送局の滝沢昌弘チーフ・プロデューサーがいう。
「学園ドラマは刺激的なテーマを扱うものが多いんですが、『中学生日記』では、あえて普通の中学生が何を思い、何を感じているのかを描くことに挑戦してきました。結果的には、それが子供たちの支持を集められなくなったということかもしれません」
※女性セブン2012年2月23日号