『メルマガNEWSポストセブン』では、ビートたけし、櫻井よしこ、勝谷誠彦ほか豪華執筆陣にくわえ、ガジェット情報も充実。インターネット関連のニュースサイトでいま最も注目を浴びる『Gizmodo Japan』がお届けするガジェットニュースは、人気コンテンツの一つ。現在配信中の2号の中から、その一部を紹介する。
* * *
iPhoneやAndroidスマートフォンを音楽プレーヤーとして使う方が増えました。これらの機器はCDに収録されている音楽をパソコンに取り込み(リッピングといいます)、音楽ファイルとして保存。そのファイルを各機器に収録することで音楽が再生できるようになります。
ここで注目されるのが音楽ファイルのフォーマット。1つはMP3ファイルを代表格とする非可逆圧縮方式のフォーマットで、ファイルサイズを大幅に抑えることができる反面、音質が悪くなるといわれることが多いタイプになります。
注意すべきはCDからMP3ファイルを作り出すときの設定。ビットレート(単位はkbps)と呼ばれるパラメーターを操作するのですが、ここの数値を小さくすると低音質・低ファイルサイズに、大きくすると高音質・大ファイルサイズとなります。
ではこのビットレートの値をどう設定すればいいのでしょうか。ここではAV機器・情報のニュースサイト「ファイル・ウェブ」に掲載された「坂本龍一氏に訊く、これからの音楽のかたちと価値とは」を参考にしてみましょう。
──引用ここから──
「この間のツアー公演(※)を配信したものは、いろいろな都合があってMP3の128kbpsだったのですが、音質的には非常に不満でね。でもMP3でも320kbpsくらいであれば、ほとんどの人が劣化を感じずに聴けると思います。生で鳴っている音って、データにしようと思ったらきっと相当な重さになりますね。でも作り手としてはやっぱり、ライブの音になるべく近いものを聴いてもらいたいんです」。
「圧縮コーデックはMP3以外にもどんどん改善されていくでしょうね。そもそもMP3も、インターネット初期になるべく軽く情報を詰め込めるという、飽くまで過渡的なものだと思うので」。
(※注)2009年3月18日から4月29日まで開催されたツアー「Ryuichi Sakamoto Playing the Piano 2009」で、全24公演を終演後最短24時間でiTunes Storeにて配信するという試みを行った。
──引用ここまで──
坂本龍一氏に訊く、これからの音楽のかたちと価値とは
http://www.phileweb.com/interview/article/200909/01/25.html
MP3のビットレート最大値がまさに320。このお話では、坂本氏自身320kbpsの音質でも満足していないようですが、長年音楽シーンの最先端と触れあってきたプロフェッショナルの耳だけに仕方がないことなのかもしれません。
しかし、一般市民はそこまでのクオリティを求めない方が多いと思うので、CDは192kbpsでもいいとは思います。しかしコンサートホールで録音したような、自然な響き成分がふんだんに含まれたトラックはやはり320kbpsのMP3ファイルにしたいと感じています。