夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、薬品会社勤務のご主人(35歳)。奥様(37歳)とは3年前のバレンタインデーに知り合いました。
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3年前の新年早々の合コンで知り合い、バレンタインデーの夜、彼女の家に招かれ、「プレゼントは私」と抱きつかれて深い仲になりました。僕としてはすぐにでも結婚したかったんですが、何かはぐらかされている感じで……そしたら、付き合い始めて1年目、2年前のバレンタインデーに「はい、プレゼント」と、1枚の紙を渡されたんです。見ると、離婚届のコピー!
「実は私、別居してた前夫との離婚話がなかなか進まなくて、アナタからのプロポーズも延ばし延ばしにしてたの。でも、やっと話し合いがついたわ」って、オイ、オイ、人妻だったのかよ! 驚きましたけど、愛していましたから交際を続け、昨年3月、結婚式を挙げました。
その挙式の1か月前のバレンタインデー、彼女はデート現場に男の子ふたりを連れて現われたんです。「ずっと実家の母にこの子たちの面倒を見てもらってたの」って、え~っ、子持ちだったのかよ!「私からのプレゼントよ」って……。僕は結婚早々、7歳と5歳の二児のパパに……。
こんな経緯があるだけに、今年のバレンタインデーは、どんなプレゼントを告げられるのか戦々恐々でした。「アナタ、プレゼントよ!」「何でもいってくれ。もう少々のことでは驚かないから。覚悟はできてる」「何ワケ分かんないこといってるの? 私、おめでたなの。アナタの赤ちゃんができたのよ! 何よ、キョトンとした顔して。嬉しくないの?」
嬉しいんだけど、こういうのをいうんだね、拍子抜けって!
※週刊ポスト2012年2月24日号