「色は命の源」といわれるが、トップアスリートの食生活を見ると、実は「偏食」がかなり多い。
体操選手で世界選手権3連覇中の内村航平(23)は、北京五輪で銀メダルを2個獲得した時に、その食生活が話題を呼んだ。
「朝食は食べてもバナナかチョコプリン、夜はビッグマック、おやつは『ブラックサンダー』」
とコメント。『ブラックサンダー』とは1個30円のチョコ菓子だ。北京五輪前、中国製のチョコを試したが口に合わなかったため、『ブラックサンダー』を“勝負食”として日本から40個持ち込んだ逸話まである。
内村はもともと野菜が大嫌いで、野菜を連想させる緑色も嫌いというほど。高校で実家を出て、友人とアパート暮らしを始めたため、幼少の頃の好き嫌いがますます激しくなったという。
日本サッカー界の至宝だった中田英寿も野菜嫌いで、食べられるのはすり潰したジャガイモとトマトソースだけ。そのうえ、「主食はスナック菓子」というほどの菓子好きだ。
ゴルフ界のスーパースター、タイガー・ウッズ(36)は大のハンバーガー好きで有名だ。
4大メジャー大会のひとつ、マスターズでは、大会前に開かれる夕食会「チャンピオンディナー」のメニューを前年優勝者が選べる。ウッズが初優勝した翌年の1998年に選んだのが、チーズバーガーとチキンバーガー、フレンチフライにストロベリーシェイクとバニラシェイクという驚くほどジャンクなメニュー。
当時22歳だったウッズは「ボクはこれで育った」と平然と言い放ち、これには歴代の優勝者も複雑な表情だったとか。
女性アスリートでは、ゴルファーの横峯さくら(26)は菜食主義で肉や魚を口にしない。タンパク質は筋肉を作るのに必要な栄養素で、アスリートには必須なはず。それを食べない横峯のドライバーショットがあんなによく飛ぶのはどうしてなのか?
※週刊ポスト2012年2月24日号