株式の上場がニュースになった「フェイスブック」。2004年にアメリカで誕生して以来、世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に成長し、8億人ものユーザーがいる。日本でもユーザーは1000万人を超え、いまでは主婦も含めて1日に5万人以上ものペースで利用者が増え続けている。
しかし、さまざまな人間関係において、フェイスブックがトラブルの原因となることがある。何の気なしについた嘘がポロリとバレて大変な事態を引き起こすことも。特に会社や仕事場での人間関係に多いようだ。
「いま、新橋で彼と飲んでます。ここのワインはおいしい」と酔った勢いで書きこんだOLのAさんは、翌日、会社で上司にこっぴどく叱られた。
「体調が悪いといって残業せずに帰ったのに、飲んでたのか」
その上司は、Aさんがしぶしぶ承認したフェイスブック友達だった。
「うかつでした。まさか課長が“監視”してるとは…。慎重にしなければいけませんね」(Aさん)
いまAさんは、別の上司からも“友達申請”されて困っている。「あいつを承認して、なんでおれを承認しないんだ」と。
「上司には “たまにしか使ってないので”とやんわり断ったのですが、それ以来、関係がぎくしゃくしています」(Aさん)
こういった事態が頻発していることに対して、『大人力検定』などの著書があるコラムニストの石原壮一郎さんがいう。
「こういう場合は、上司を無視するわけにはいかず、友達承認するしかないでしょうね(笑い)。自分の情報を明らかにしている以上、フェイスブックは完全に自由の場ではありません。本音や愚痴を書くわけにもいかない。上司を排除して楽園を守ろうと思っても、それで苦しい思いをするのなら本末転倒です」
※女性セブン2012年3月1日号