天皇陛下の入院・手術により、当分の間、皇太子が国事行為の臨時代行を務めることになるが、皇太子には、公務よりも雅子さまを優先しているのではないかという声も宮内庁内部から上がっている。
両陛下が葉山御用邸でご静養されていた2月2~7日までの間、皇太子は、3日は夫婦で学習院初等科に通う愛子さまの授業参観にご出席、4日は、愛子さまのフィギュアスケートの練習に同行。5日はご一家で『東京私立小学校児童作品展』鑑賞のために銀座のデパートにお出かけになり、デパ地下に立ち寄って紅茶入りのジャムや蜂蜜、チーズ、おもちゃ売り場ではトランプを購入された。
しかし、こうした姿勢も実は皇太子の「覚悟の表われ」だと、ある東宮関係者は指摘する。
「殿下は、両陛下がご夫婦でご公務をされる姿を見て、“雅子と一緒に公務を”との思いを非常に強くお持ちになっている。妃殿下のご病気には家族のサポートは必至ですが、一進一退を繰り返すご病状に、殿下は深くお考えになったこともあったようです。
だから今は、まずは妃殿下のご病気を治すために、家族のことを第一に、全面的にサポートしたいという思いがある」
つまり、「雅子さまへのサポート」こそが、いつか訪れる皇太子の「皇位継承への覚悟」だというのである。
陛下や秋篠宮との会話不足についても、
「昨年はそれどころではなかったということ。外にあっては震災のお見舞い、内にあっては、愛子さまの不登校が改善に向かわれた矢先に、校外学習問題をきっかけに妃殿下が大バッシングを受けてしまった。殿下は疲れをお見せにならない方ですが、昨年は本当にお疲れになっていた」
と東宮関係者は皇太子の立場を慮る。
とはいえ、今年に入ってからは、愛子さまはお一人で元気に登校されるようになり、雅子さまのご体調も、昨年秋頃からはかなり快復されているという。
皇太子が周囲の心配の声を払拭される日も近そうだが、別の東宮関係者からはこんな声も。
「妃殿下は体調がよくなられたことで、ご自分について書かれた報道にも目を通せるようになったのですが、ご自身の行動があまり理解を得られていないことに気づかれてしまったんです。その結果、自信を喪失されてしまったようです」
皇太子にとっては心配事の絶えない日々がまだ続きそうだが、今は何より陛下の順調なご快復のために、負担のかからないサポート体制をいかに作るかが求められている。
※週刊ポスト2012年3月2日号