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家計の中の通信費 スマホ利用で平均3000円以上増加の対策は

 かつて固定電話しかなかった時代、一般家庭の通信費といえば、いわゆる“家電”の通話料がメインだった。

 その後、ポケベルや自動車電話などのプロセスを経て、1人1台の携帯電話が一般化。また通話や携帯の通信料以外に、自宅で使用するPCの通信料などを考え合わせると、一口に「通信費」といった場合の項目自体、増加している。

 現在では、スマートフォン(以下、スマホ)の普及が進み、2011年12月の月間携帯電話販売台数に占めるスマホの割合は77%。スマホの場合はアプリのダウンロードなどパケット通信の増加を背景に、パケット定額サービス料がこれまでのフィーチャーフォンに比べて高額化しているケースが多い。

 サーベイリサーチセンターが今年1月、18歳以上の男女524名を対象に「スマートフォン利用家庭の通信費に関する意識調査」を実施したところ、「スマートフォンを利用するようになって、通信費が増えた家庭」は67.1%。そのうち1か月あたりの通信費増加金額の平均は3300円で、80.2%が1500円以上の増額と回答している。

 通信費の増加を“必要経費”と考えている人もいるようで、「増えた通信費に不満を感じている人」は58.3%――過半数とはいえ、意外に低い印象だ。そうした意識を反映してか52.3%が、「家庭の通信費を抑える対策」を「していない」と回答。

 その一方で「通信費を抑える対策に望む通信サービス」といった設問では、1位が「家族で契約をまとめると安くなる」65.5%、2位「料金プランがシンプルになり、必要なものだけを選べる」57.1%、3位「家庭内のインターネット回線と携帯回線をまとめると安くなる」38.7%という結果となった。

 1位と2位は主に携帯電話を対象とした回答であり、家庭での通信費において単身者はもとより、家族同居の場合には複数台になるなど、携帯電話での通話・通信料が占める割合の高さから、“まずは携帯まわりの料金プラン”という意識のあらわれだろう。

 しかし1位・2位をすでに実践している人や、“家計の見直し・節約”という視点で考えると、3位の「家庭内のインターネット回線と携帯回線をまとめると安くなる」というのも、検討事項のひとつとして有効だ。

 スマホ定額・1人利用を前提に、携帯・PCの通信・固定電話を3キャリアの企業グループごとでまとめた場合、以下のような料金となった。

■ドコモ 1万3545円
【条件】
・パケット定額:パケ・ホーダイ フラット 5460円
・光回線:フレッツ光(@niftyの場合) 6510円
※@nifty フレッツ光ネクスト ファミリー・ハイスピードタイプの、通常月額料金
・固定電話:フレッツ光(ひかり電話A) 1575円
※504円分の無料通話分含む

■au 9965円
【条件】
・パケット定額:ISフラット 5460円
※別途基本使用料980円、インターネットサービス315円
・光回線:auひかり(@niftyの場合) 5460円
※@nifty ホームギガ得プランの、通常月額料金
・固定電話:auひかり(@niftyの場合) 525円
・適用割引:auスマートバリュー ▲1480円
※▲1480円は最大24か月、25か月目以降は▲980

■ソフトバンク 1万2670円
【条件】
・パケット定額:パケットし放題フラット forスマートフォン 5460円
・光回線:Yahoo!BB 光 with フレッツ 6720円
※NTT東日本エリア ホームタイプ料金の、通常月額料金
・Yahoo!BB BBフォン 490円
※光BBユニットレンタル料金

 auが携帯の基本料+ISNETを加算しても、1万1260円と最も安い結果となるのは、適用割引「auスマートバリュー」のプランがあるためだ。上記では料金比較のため、一定の条件を揃えており、各家庭や個人の利用条件によって一概に比較できない部分もあるだろうが、こうした “家計の中の通信費全体”を見直してみることで、節約できる部分が見えてくる。

 春には進学や就職・転勤などで、家族の通信環境が変化するケースも多い。そうした家庭では特に、個別の料金だけでなく大きな枠組みで、キャリアやプランを再検討してみるとよいだろう。

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