「最近、イライラしてつい夫や子供に当たってしまう」「家事をやらなきゃと思うのにどうしてもやる気が起きない」――40代から50代にかけての女性を突然襲う、どうにもならない精神的不調。ひょっとして更年期のせい? と思っても、夫はわかってくれそうもないし、デリケートな問題だけに友達にも相談できず、ひとりで抱え込んでしまいがち。
50歳主婦のAさんは、いかにして乗り切ったのか。以下、Aさんの体験談だ。
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昨年、外資系製薬会社に勤務していた夫(53)がリストラされて家にいるようになり、私の行動にいちいち文句をつけてくるようになりました。
たまに友達との食事に出かけるときなど、「そんな似合いもしない服を着て」「最近また太ったんじゃないか。少しやせたらどうだ」などと外見に関することをいわれて、傷つくことが多くなりました。
楽しみにしていたドラマを娘(17)と一緒に見ていると、「無職のオレにはチャンネル権もないわけか」と嫌味をタラタラ。そのうちに夫がそばにいるだけで不安になり、動悸やめまいがするようになってしまいました。
そしてあるとき、ひどい吐き気におそわれて病院へ行くと、「更年期の影響もあるかも」といわれ、更年期外来を受診しました。そこで「症状の改善にはご主人の理解も必要」とアドバイスされ、夫も娘に説得されて病院に同行してもらいました。
最初は「オレのせいにするのか!」と怒鳴っていた夫も、医師の説明に納得したのか、いまは文句をいうのを我慢。最近は少し家事を手伝ってくれるようにもなりました。
※女性セブン2012年3月1日号