ひとつの趣味に没頭したり、ときに妻をあ然とさせるおかしな言動を見せたりする「バカダンナ」だが、彼らにだって言い分があるはず。ダンナは本当にバカなのか――。タレント、俳優、漫画家、コラムニストなどマルチに活躍する杉作J太郎氏(50)が反論する。
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バカダンナっておれは悪くないと思うんだよね。まずいいたいのは、奥さんはもっと広い心を持ってほしいってこと。やたらと過去の自慢とか、栄光について話すダンナのことを「その話、聞いたわ」「また同じ話」ってウンザリしている奥さんも多いと思うけど、これは男にとって“セルフリハビリ”みたいなもんなんだよね。
おれもそうだけど、男って、とくに40代以上になってくると、仕事のストレスもあって体力的にも肉体的にも元気がなくなってくる。
そうすると、昔は元気だった、活躍していたんだ、という話をことさら大げさにいうことで、いまの自分にやる気を出させてるんだよ。ほかに話すネタもなくなってくるしね。奥さんも、つきあってあげてほしいな。ダンナの健康問題がぼっ発したら逆に大変じゃない?
あと、フィギュアとか漫画なんかの趣味にお金を使う夫に腹立てている奥さんはよく考えてみて。
おれは独身だけど、それは自分がバカダンナになる可能性大だからなんだよね。まあ、モテないキャラっていうのもあるけど、おれは舞台や音楽、映画にかける投資って半端ないし、所帯を持ったら家族に迷惑をかけるから。
でも趣味と女に走るのとどっちがいい? おれが知っている範囲だと趣味に走る男はまず浮気はしないね。おれも『新世紀エヴァンゲリオン』のフィギュアを集めてるからわかるけど好きな趣味に走ると心が満たされてるから、他の女に目がいかないんだ。
逆に奥さんの目から見て“いいダンナ”はかなり高い確率で浮気をしている。後ろめたいから、家族サービスをする。そう思うとバカダンナって家族のことをないがしろにしないいい夫って思えてこない?
※女性セブン2012年3月1日号