2月18日、約4時間に及んだ心臓の冠動脈バイパス手術を無事に終え、集中治療室に移られた天皇陛下。経過は順調で、2月20日にはICUから一般病棟の特別室に戻られ、2週間ほどで退院されるご予定だ。
今回の手術の執刀医は、東大病院の医師ではなく、順天堂大学医学部の天野篤教授(56才)だった。
「天野教授は東大病院とは縁のない医師でしたが、今回は陛下の心臓の手術ということもあって、美智子さまが“世界でも指折りのバイパス手術の専門家に”と望まれて、この手術が実現したんです」(宮内庁関係者)
東大のスタッフに加え、世界一といわれる技術をもつ天野教授の執刀。これだけでも万全の態勢といえるのかもしれないが、それでも美智子さまはさらに万全を期す思いで、実は極秘にセカンドオピニオンを求められていた。その医師とは、心臓血管研究所付属病院のスーパーバイザーを務める須磨久善氏(61才)だった。
須磨氏は“心臓外科の第一人者”として、これまで手がけた心臓外科手術は5000件超。1996年には肥大した心臓の一部を切り取って縮めるという、難度の高いバチスタ手術を日本で初めて成功させた医師でもある。
また、須磨氏は人気ドラマ『チーム・バチスタの栄光』や『医龍』(ともにフジテレビ系)などで、前出の天野氏とともに医療監修を務めるなど、医療現場の実態を社会に広める功績もある名医なのだ。
須磨氏は、かつて神奈川県葉山町に『葉山ハートセンター』を開院して院長を務めていた。そこは葉山御用邸の目と鼻の先といった距離にあり、ご静養の際などに両陛下と交流をもつようになったという。以来、須磨氏は何度も皇居に足を運ぶなど、両陛下との親交は10年以上に及ぶ。
「美智子さまは今回、陛下が手術するにあたって須磨先生に直接電話をされて相談なさったそうです。すると須磨先生は“天野教授なら心配することはありません。大丈夫ですよ”と励まされ、美智子さまも“須磨先生がおっしゃるなら…”と気持ちを楽にされたみたいですよ」(宮内庁関係者)
※女性セブン2012年3月8日号