中国の次期最高指導者とされる習近平・国家副主席は趣味らしい趣味を持っていないといわれるが、実は米映画好きだったことが本人の口から語られた。これは、習副主席が米国訪問中の2月17日、ロサンゼルスのインターナショナルスクールを視察した際のことだ。
習氏は中国人生徒も多い同校をバイデン米副大統領とともに訪れ、あるクラスの授業を参観したが、「少年は老いやすく学成りがたし。一寸の光陰軽んずべからず」との故事成句を引いて、「私はスポーツも好きだが、米中両国の学生が一生懸命勉強して、両国の友好に貢献してほしい」と述べるなど、さすがに中国の指導者らしく、無難な話をした。
その時、生徒の一人が「どのようなスポーツが好きですか」と習副主席に逆に質問した。
習副主席は「時間があるとき、私は水泳をするようにしています。また、球技も好きです。アメリカで盛んなバスケットボールはよくテレビで見ますよ」などと愛想良く答えていた。
さらに、他の生徒が「習副主席は中国の国家指導者として忙しいでしょうが、仕事と自分の生活のバランスはどのようにしていますか」と尋ねると「私は生活と仕事のバランスをとって、個人的な生活も重視したいのですが、それは大変に難しいことでもあります。そうですね。それはアメリカ映画の『ミッション・インポッシブル』のようなものですね」と回答。「ミッション・インポッシブル」を引き合いに出した習副主席の当意即妙答の返しには生徒たちから大きな笑い声が聞かれた。
『ミッション・インポッシブル』はご存じのように、トム・クルーズ主演の人気スパイ映画でシリーズ化されており、習副主席が結構な映画通であることを垣間見せた。
習副主席は米大使との食事をした際、「ハリウッド映画が好きで、特に戦争映画をよく見ます。最近では『ザ・パシフィック』(テレビ映画)が印象に残っています」と語ったことが伝えられている。